Novel
”普通”になれない二人が見つけた、青春の雨宿り先家にも教室にも居場所のない元不良の碧木が出会った、1学年先輩の雨森。世の中に馴染めない二人は、閉鎖された屋上前でひとときを過ごし、心を通じ合わせていく。第33回ファンタジア大賞入選作の青春グラフィ…
中学時代から、読んでいたグイン・サーガ。 4年前、栗本薫が死去し未完になってからは、他の作家が書いた雑誌形式の本が出てはいたが、 あまり興味もなく、読んでいなかった。 今年11月から、2人の作家が書く書籍が正編のナンバリングを受け継ぐとのこと。 …
2009年5月に作者が亡くなり、12月に未完のまま幕を閉じてしまったグイン・サーガ。 去年は1冊も読むことが出来なかった(当たり前だが)。 今日、ふらっと本屋に行ったら新刊コーナーに外伝22巻、帯には「最後のグイン・サーガ」の文字。 未収録作品の寄せ集…
栗本薫のグイン・サーガ・シリーズ最終巻、130巻「見知らぬ明日」が発売された。 28年間読み続けてきた。 もう物語は紡がれない。 ちょっと背伸びして読んだ中学時代、高校時代に勧めた友人達とは、 飲むと今でもまずはグインの話から盛り上がる。 大学時代…
早すぎるっていうか終わってねぇと大声で叫びたい。 彼女が紡ぐ物語に始めて出逢ったのは1982年、ぼくは14歳だった。 まだ日本ではめずらしかったヒロイック・ファンタジー、圧倒的な世界観。 独特の文体が当時中学生のぼくには難解だったが、その物語の虜に…
旅に出ろ! ロルフ・ポッツ 放浪の旅 ヴァガボンディング 旅に出て後悔するやつなんていない。 出ないで後悔するやつらは腐るほどいるけれど。 「はい、わかりました」とつい、言いたくなる。 内容は、精神論なので、賛否は分かれると思うが、あっという間に…
ラッタウット・ラープチャルーンサップ(著) タイ出身の注目新人作家の短編集。 物語のシチュエーションはタイ、さりげない設定とシンプルな文章が、たまらない。 アメリカ人とタイ人の間に生まれた混血児で、いつもガイジンに恋をしてしまう南の島のゲスト…
ある放浪者の半生 V.S.ナイポール 世界の果てまで旅しても、僕の人生はまだ始まらなかった-。インドからロンドン、アフリカへ、「自分だけの物語」を探して旅を続けるひとりの男。植民地解放運動を時代背景に語られる、2001年ノーベル賞作家最新作。 -…
プラープダー・ユン(著) タイの新進若手作家、けっこういけてる。 同名映画の原作なんだけど、映画よりいい。でも、小説があって映画というより、脚本をそのまま小説化したような印象を受ける。 全体的に不必要な、修飾はいっさいなく、潔い文体。全ての節…
チューリップ・ガーデンを夢見て 新井千裕 図書館で何気なく、手にとったんだけど、以外に面白かった。といっても、すげー面白いって訳でもないが、普通と普通じゃないものが、さりげなく混じっていて、その混じり具合が悪くない。 フィクションなのか、ノン…
マンゴー・レイン 馳 星周 バンコクが舞台のノワール小説、、 もともと作者が好きだったわけじゃない。 舞台がバンコクだから、、でも、書いてあるタイはどうなんだろ? 知ったかぶりして、本当のタイはこうじゃないなんて言う気はさらさらないけど、 この小…
ブコウスキーの小説で、これを一番先に読んでいたら、ブコウスキーへの感覚って だいぶ違ったかもしれない。 遺作となったハードボイルド、、 もちろん、悪くはない。 でも、ぼくは「楽したい、酒飲みたい、女とやりたい、面倒はいや」の彼が好きだなー。 だ…
ウイリアム・サトクリフの「インドいき」 あまり期待していなかったが、これは面白い。 サブ・カルっぽい内容なんだけど、こんなに上手い一人称はめったにない。 登場人物も生きてるし、情景描写も最高。 なにしろ、こんなに上手いのに軽く書いてるところが…
基本的にフランス文学は大好き。しかも、1番つぼにはまる、恋愛を冷静に描写するストーリー。 文体は簡潔で明瞭。 むちゃくちゃ好きなジャンルなんだけどなー。 どうも、駄目。 相手が生きてない小説はツマラナイ、、 その当時をそのまま描写しているんじゃ…
まずタイトルがいいよな。装丁もシンプルでいい感じ。 読む前に何か期待させてくれるような、、 初めて読んだジム・ハリソンは「現代のヘミングウェイ」ってよりはライ麦~のホールデン少年が歳くってアル中になって感受性がちょっと鈍くなったんだけど、本…
栗本薫のグインサーガシリーズ、つい最近100巻を読み終えたばかりなのに、101巻「北の豹、南の鷹」が発売になった。読者としてはうれしいんだけど、100巻の重みというか、感慨にもうちょっとひたりたかった。 ま、これからも続いていくってことなん…
ついに100巻。 20数年、「いろんなことがあったなー」としみじみ。結婚して嫁さんもいつのまにか愛読者になってるし。(最近は買ってくると、ぼくより早く読む) それにしても、発刊当初にめぐり合ってよかった。今から読み始めることを想像するとゾッ…
「フィリピン・フール」 内山安雄。 面白かった!最近読んだ本の中ではダントツだな。 人は人生で一冊は小説を書けるって通説が本当に正しいんだって肌身で感じられる本。 この本のなかには、作者が考えているような文学的要素なんて無い。主人公が作家だか…
遅ればせながら、初めて川上弘美の本を読んだ。 「センセイの鞄」とか、少し気になっていたんだけど、どうもきっかけが無くて一冊も読んだことが無かったんだけど、タイトルがなんかひっかかったのと、この短編集の作品が全て文學界に掲載されたものであるこ…
出張も無事終り、休み。 釧路は遠いわ。二人だったんで、交互の運転とはいえ、片道6時間車に乗りっぱなしなんで、降りた後も体が揺れてるっていうか、なんか距離の移動って疲れる。釧路では仕事の下調べで、普通入れないところに入ったり、ま、仕事はとどこ…
エルヴェ・ギベール、初めて読んだのは「ぼくの命を救ってくれなかった友へ」。当時はエイズが社会現象まっさかりの時代で、死に向かって書き続けた生き方と、しびれるようなタイトルにはまった。 彼の絶筆、「楽園」はまだ読んでなかったんだけど、いい。 …
トゥーサンが「浴室」を書いてからもう十七年も経つんだ。 その当時、よく読んだ作家の一人で、シンプルな文体と物語性の無さ、登場人物の心理描写がほとんど無いのに行間で感じてしまうような作りはいかにもフランスだなーって感じで好きだった。 そして、…
若干16歳から18歳の間に、フランス文学史上に不朽の恋愛心理小説「肉体の悪魔」を著わし、わずか20歳の若さで夭折した早熟の天才ラディゲの代表作。 高校生の頃、SFからミステリー、そして外国文学、純文学、なんでも乱読してゆくなかで、この本に出…
わかっちゃいるんだけど、こういう話には弱い。 前半はちょっと厳しかったけど、後半一気に読ませる感じは嫌いじゃない。 主人公の設定とか、情景とか、たぶん作者の今までの経験が強く影響されてるんだなって感じる。 知ってることをふくらましたり、変えた…
今日、なにげなく本屋に行ったら、栗本薫の「グイン・サーガ」、99巻目が出ていた。 ついに後1巻で100巻かー。 バリバリのSF少年だった中学時代(もう20数年前になっちまった)に読み始め、高校時代、大学を中退して夢見て東京に出て、意気地なく…