数年前、札幌に戻ってきて驚いたことがある。
家の近くにものすごく大きい銀のお椀をひっくり返したような建造物ができていた。
ピラミッドを見たときも「でっかい三角だなあ」って思ったが、
負けないくらい、「でっかい饅頭」だった。歴史の重みと感動は全然違うけど。
いままでの札幌では、プロ野球観戦というのは、円山球場という市民球場で、
巨人戦を中心に年に数回行われるだけだった。
道内の野球ファンも、8割くらいは巨人ファン。
状況は一変した。
北海道日本ハムファイターズ! ああ、ホームチームがあるっていうのは、
なんて甘美なんだろう。
どんなに酷い負け方でも、親バカ根性丸出しで、
「明日があるよ、今日のことは忘れてがんばろうよ」ってやさしく呟いてしまう。
バカな子ほど可愛い。
負けが続いても、見捨てることが出来ない。だって、地元だもん(笑)
勝ち負けの一喜一憂の度合いが、今までと全然違う。
銭湯のサウナでも、日ハム戦が始まると、大盛り上がり。
裸のオヤジが、ウォーだのイェーだの、うるさい。
野球観戦ってのが、こんなに楽しいとは、この年になるまで知らなかった。
年を取ってからのほうが、なんでもはまるんだよなぁ。
試合を見るって観点なら、テレビのほうが、よっぽどよく見えるんだろうけど、
あのライブ感がたまらない。
ミニスカートの女の子が背中に欧米人のバックパックみたいなビア樽を担ぎ、
車の洗浄ガンみたいなやつで、シューと生ビールを出してくれるのがまたいい。
生ビール代が入場料の倍以上になってしまうのは仕方がない。
今日、6:00PMから対オリックス戦。
嫁と妹が2人で見に行くそうだ。
ぼくが、家に帰るのは、たぶん試合が終ったころ……
いやぁ、腹立つ!