1994年、会社を辞めての長期旅行、それまでツアーで海外に行ったことは何度かあったが、
予約のない旅は初めてで出発が近づくにつれて怖くて逃げ出したくなっていた。
会社でお世話になった上司、親や友人に大見得をきって、借りていた部屋も全て処分したので
もうどこにも逃げ道はなかった。
ずっと望んでいたことが直前になって到底出来もしないようなことに思えた。
そんなときむさぼりつくように読んでいたのが、蔵前仁一さんの旅行本。
こんなほのぼのとした旅がぼくにもできるのかなぁって勇気づけられた。
旅行人という雑誌が出てからは、行く先々の宿や食堂で情報ノートとともに置いてあったりして、
見つけると嬉しくて嬉しくて隅から隅まで読んだなぁ。
日本に帰ってからも興味のある号は買っていたし、他の旅行本もよく読んだ。
お疲れ様でした(といってもまだ1年以上先の話みたいだが)。
のんびりと旅にでも出てまた楽しい旅行本を読ませてください。