日本を代表する学園研究都市。
万博は行けなかったので、生まれて初めて足を踏み入れた。
今日、打ち合わせで行ったところは、その中でも、たぶん最も規模の大きい総合研究施設。
正門から入り、守衛所を抜けると、そこは果てしなく広がる広大な敷地。
ほとんどの来訪者は車だ。
職員らしき人は敷地内を自転車で移動している。
きれいに植樹された人工的な緑(針葉樹、広葉樹の配置が絶妙)。
みずみずしく、短く手入れされた芝生(いったい、どれだけの労力がかかるんだ)。
歩道は茶褐色のインターロッキングが整然と敷き詰められている。
中央には大きな池と噴水まである(もちろん鯉付き)。
煉瓦作りの上品な建物が贅沢な間隔で立ち並び、職員用の体育館、グラウンド、プール、
診療所、レストラン……
(職員とその家族は、休みも使えるけど、一般の人は入っちゃいけないそうだ)。
ここは、どこなんだ? なんのために、こんなものが必要なんだ?
中にいる職員が、また独特の雰囲気。
生産性から解放され、何からも追われない、のんびりした感じが表情、態度に表れている。
ノーネクタイにツッカケ、女性職員は建物から建物を日傘をさして移動。
いけすかない街だ。
でも、わかっている、これは9割方、やっかみ。
でも、ありふれた言い方だけど、
「これ、ぜんぶ税金だぜ!」
そりゃ、金なくなるわ。